本当に殺したのかと思うくらい、袴田はぐったりとしていて……でも、それを見ても、私の中の怒りは消えなかった。
そうなって当然とも思ったし、袴田に対してはかわいそうなどという気持ちを持ち合わせていなかったから。
昨夜と同じように、二見の亡骸を伊勢が抱え、私達は校舎の中に入った。
いずれ動き始める……それが分かっていても、外に放置しておく事はできなかったから。
玄関前ホールの長椅子に寝かせて、私達は棺桶の中身を確認していた。
携帯電話の明かりで浮かび上がる、明日香の腰と右胸、そして二見が納めてくれたであろう右腕が、切断面もなくつながっている。
「右腕か……これ、どこにあったんだ?それが分からないと、これから調べる部屋が無駄になるかもしれないぞ?」
棺桶を前に考え込む翔太。
二見がどの部屋を調べたのかが分からないと、調べた部屋がダブるかもしれない。
「じゃあ、絶対に行ってない所を調べようよ。工業棟はまだ誰も行ってないでしょ?」
ここ数日、生産棟ばかりだったから工業棟は手付かずのはず。
「工業棟か……武器になるような物もあるしな。まあ、あの様子だと今日は、武司は何もできねぇと思うけどな」
そうなって当然とも思ったし、袴田に対してはかわいそうなどという気持ちを持ち合わせていなかったから。
昨夜と同じように、二見の亡骸を伊勢が抱え、私達は校舎の中に入った。
いずれ動き始める……それが分かっていても、外に放置しておく事はできなかったから。
玄関前ホールの長椅子に寝かせて、私達は棺桶の中身を確認していた。
携帯電話の明かりで浮かび上がる、明日香の腰と右胸、そして二見が納めてくれたであろう右腕が、切断面もなくつながっている。
「右腕か……これ、どこにあったんだ?それが分からないと、これから調べる部屋が無駄になるかもしれないぞ?」
棺桶を前に考え込む翔太。
二見がどの部屋を調べたのかが分からないと、調べた部屋がダブるかもしれない。
「じゃあ、絶対に行ってない所を調べようよ。工業棟はまだ誰も行ってないでしょ?」
ここ数日、生産棟ばかりだったから工業棟は手付かずのはず。
「工業棟か……武器になるような物もあるしな。まあ、あの様子だと今日は、武司は何もできねぇと思うけどな」