話は、袴田からどうやって身を守るか、という事になっているけれど、本来の目的はカラダを探す事。


最悪、誰かが殺されても、誰かがカラダを見つければいいのだ。


八代先生が不運だったのは、先生とその恋人以外の全員が敵であった事。


だから、何もできずに殺される日が多かったらしい。


「『昨日』みたいに高広を見張りに付けるか? それとも全員で教室を調べるか?」


「相手がひとりなら、分かれて探した方が良いね。キミ達には酷かもしれないが、ひとりが死んでも残りで探せるからね」


ピザも食べて、お腹がいっぱいになった私は、そんな話を聞いているうちになんだか眠くなってきた。


隣に座っている留美子はすでに寝息を立てているし、今夜の事は伊勢と翔太に任せて私も眠ろう。


留美子が二見に謝ってくれる事を期待して、ゆっくりと目を閉じた私は眠りに就いた。


「ほら、皆起きて! もう時間だよ!」


いつもとは違う、誰かの声で起こされる。


目を開けると、そこには八代先生の、ギョロッとした目の不気味な顔があったのだ。