「まあ……なんとなく分かったけどよ。その事で頼みがあるんだ。先生の家に俺達をかくまってくれねぇか？ひとりヤバいやつがいてよぉ、そいつに翔太は殺されたんだ」


頼んでいるはずなのに、そうは思えない伊勢の態度に八代先生は苦笑いだったけれど、協力してくれる事を約束してくれた。










17時半に旧校舎の前に集合するという約束を取り付け、５限目が終わるまで話をして、屋上にやって来た私達。


あの後、八代先生の熱心な説明で、留美子も伊勢も完全に理解する事ができたようで、晴れやかな表情を浮かべていた。


「しかし、どうする？　先生の話だと、死体が動き出す条件があるらしいじゃないか」


死体に見つかれば、自分を挟んで反対側に「赤い人」を呼ばれてしまう。


その話を全員が理解した後に、八代先生が教えてくれた事。


「動ける脚、見える目、この二つがそろっている死体は、校舎で殺されても、いつかは動き出す……だよね？」


実を言うと、私はそれが理解できなかった。