「そうだな……放課後になったら、八代先生の家に連れて行ってもらうか。武司も先生の家までは来ねぇだろ。事情を話せば、協力してくれるだろうしな」


伊勢は前回の「カラダ探し」で、八代先生の家に行ったと言っていた。


「はぁ……八代先生かぁ。なんかボロアパートで、部屋に洗濯物とか干してそう……汚そうなイメージしかないよ」


「留美子、前回も同じ事を言ってたぞ」


フッと、鼻で笑う伊勢。


八代先生の家……私もボロアパートのイメージしかないけれど、少し興味はあった。


八代先生の家に行くなんて、勝手に話が進んでいるけれど、先生は協力してくれるのだろうか?


もしも用事があったら、そちらを優先する可能性は高いと思うけど。


今日もまた、調べた部屋を言い合って、翔太が描いた校舎の見取り図にチェックを入れたり、これからどうするべきかを話し合いながら、昼休みまで屋上で過ごした。


お弁当がない私は、パンを買って空腹を満たす。


皆が持って来ているお弁当が美味しそうで……伊勢なんかは、それに加えてパンも食べている。