伊勢も自分の意見に賛同してくれると思ったのか、留美子の言葉にとまどいの色が見える。


「それよりよ、三つ目のカラダを見つけたのは誰だ?留美子は違うって言ってたよな?」


首を傾げて、私達を見る伊勢。


その時私は、二見の言葉を思い出した。


私だって……頑張ったのに。


翔太と留美子は聞こえたか分からないけれど、二見はそう言っていた。


「もしかして……二見さんがカラダを見つけたんじゃないかな……」


呟くように言った私を、無言で見つめる3人。


なんか私、おかしな事を言ったかな?


でも、留美子も伊勢も違うとなると、まず袴田のはずがない。


消去法で考えると、残っているのは二見しかいないのだ。


「そうだな、美雪の言う通りかもしれない。ここにいる全員が違うと言うのなら、二見しか考えられないだろ?」


今まで黙っていた翔太が、あごを右手の人差し指でいじりながら答えた。


「本当に武司と別れるつもりだったんじゃねぇのか?お前らが生産棟の一階か三階にいるだろうって、二見に教えたのは俺だしな」