「いや……前回は昼間に人を殺すような奴はいなかったからな……俺だろ、翔太に明日香、留美子と理恵と健司。な?そんな事をするような奴はいねぇ」


「まあ、あんたが一番しそうだけどね。それより、今の話は分かったの?」


留美子が、伊勢に尋ねるけれど、当の伊勢本人は目を閉じて顔を上に向ける。


「まぁ……何となくだけどな」


少しでも分かってくれたなら、それで良いか。


「それにしても、結子だよ結子!!美雪が助けてあげたのにさ、結子に殺されたようなものじゃん!」


二見の事を嫌っているのは分かっていたけど、ここまで留美子が怒るなんて。


まあ、私も同じ事を思っていたんだけど。


「でも、本当に二見は袴田と別れるのか?そう思わせておいて、俺達の邪魔をしようって魂胆かもしれないぞ?」


翔太の言う通り、その可能性は否定できない。


昨夜の事だって、邪魔をしていたと考える事ができるから。


私達が話をしている最中、伊勢がチラチラと時計を確認する。


重要な話をしているんだけど……そろそろ明日香が来る時間だ。


それを気にしているのだろう。