私と留美子は、それを無視して部屋を調べる。


この教室も、掃除用具入れと、習字道具の置かれている棚、机くらいしかないから、調べる場所は少ない。


「留美子、私は棚と掃除用具入れを調べるから、机を調べてくれる?」


「んー、分かったよ」


まあ、誰がどこを調べてもいいんだけど……こう言えば、普通ならどちらかを手伝おうとするはずだ。


でも、二見は退屈そうに、髪の毛を指でクルクルと回しながらこちらを見ているだけ。


「早く終わってくれないかなぁ……もう同じ日を繰り返すのも飽きたからぁ」


何もしていないのに、よくもまあそんな事が言えるものだ。


「武司はずっとエッチばかりだしぃ、毎日私が先に殺されるしぃ、私って武司のなんなのぉ?」


「あーもう!!そんなに嫌なら別れればいいじゃん!カラダを見つけないと、あんたも一生『カラダ探し』をしなきゃいけないんだよ!」


また留美子が怒った。


伊勢と袴田、留美子と二見。


こんなに合わないのに、一緒に「カラダ探し」をさせられる。


本当に、「カラダ探し」が終わるのか……不安で堪らなかった。