「八代先生の言ってた通りになったね……明日が来てほしくないから人を殺すなんて」
「冗談じゃないよ……カラダが集まらなきゃ、明日香が生き返らないんでしょ。私は明日香を生き返らせる」
震え声だけど強い……。
そんな口調で、ポケットから携帯電話を取り出して、留美子は顔を上げた。
「そうだね、頑張ってカラダを見つけよう。袴田に邪魔をされても、私達が頑張ればいいだけだもんね」
そうは言ったものの……明日が来なければ良いと思い始めている私は、袴田と同じなのかもしれない。
その事は、留美子には言えなかった。
渡り廊下の窓から生徒玄関の方を見た時、袴田が校舎の中に入るのが見えた。
だけど、いつもは一緒にいるはずの二見の姿はそこにはなくて。違和感を覚えたけど、今の私にはどうでも良い。
留美子とふたりで生産棟の三階に上がり、南側にある最初の教室に入る。
『「赤い人」が、西棟二階に現れました。皆さん、気を付けてください』
教室のドアを閉めると同時に流れた校内放送に、私達はホッと胸をなで下ろした。
「冗談じゃないよ……カラダが集まらなきゃ、明日香が生き返らないんでしょ。私は明日香を生き返らせる」
震え声だけど強い……。
そんな口調で、ポケットから携帯電話を取り出して、留美子は顔を上げた。
「そうだね、頑張ってカラダを見つけよう。袴田に邪魔をされても、私達が頑張ればいいだけだもんね」
そうは言ったものの……明日が来なければ良いと思い始めている私は、袴田と同じなのかもしれない。
その事は、留美子には言えなかった。
渡り廊下の窓から生徒玄関の方を見た時、袴田が校舎の中に入るのが見えた。
だけど、いつもは一緒にいるはずの二見の姿はそこにはなくて。違和感を覚えたけど、今の私にはどうでも良い。
留美子とふたりで生産棟の三階に上がり、南側にある最初の教室に入る。
『「赤い人」が、西棟二階に現れました。皆さん、気を付けてください』
教室のドアを閉めると同時に流れた校内放送に、私達はホッと胸をなで下ろした。