「腰と右胸か……カラダが見つかったのはうれしいけど、まずいな……これは」
ブツブツと呟く翔太の、その言葉の意味が、この時点では私は分からなかった。
「何がまずいっての? 良い事じゃん、残りのカラダが少なくなったんだからさ」
もたれていた柵から離れて、翔太に詰め寄る留美子。
それでもまだ、翔太は考え込んでいる様子で。口を開くまでに数秒を要した。
「いや、確かに数は少なくなったけどさ……袴田をどうするつもりだ? 処分したとまで嘘をついて、俺達をだまそうとしたんだ。腰が見つかったと知れたら本格的に邪魔をしてくるんじゃないか?」
翔太の言う通りかもしれない。
杞憂であれば良いけれど……その不安そうな表情は、他にも理由があるんじゃないかと思ってしまう。
「武司が邪魔をするなら、俺が止めてやるよ。例え殺してでもな」
伊勢と袴田の仲の悪さなら、本当に殺しかねない。
「で、でも……まだだませるかもしれないしさ。あのふたりは今日も学校に来てなかったし、きっと大丈夫だよ」
大丈夫……だと思う。
私はそれしか言えなかった。
ブツブツと呟く翔太の、その言葉の意味が、この時点では私は分からなかった。
「何がまずいっての? 良い事じゃん、残りのカラダが少なくなったんだからさ」
もたれていた柵から離れて、翔太に詰め寄る留美子。
それでもまだ、翔太は考え込んでいる様子で。口を開くまでに数秒を要した。
「いや、確かに数は少なくなったけどさ……袴田をどうするつもりだ? 処分したとまで嘘をついて、俺達をだまそうとしたんだ。腰が見つかったと知れたら本格的に邪魔をしてくるんじゃないか?」
翔太の言う通りかもしれない。
杞憂であれば良いけれど……その不安そうな表情は、他にも理由があるんじゃないかと思ってしまう。
「武司が邪魔をするなら、俺が止めてやるよ。例え殺してでもな」
伊勢と袴田の仲の悪さなら、本当に殺しかねない。
「で、でも……まだだませるかもしれないしさ。あのふたりは今日も学校に来てなかったし、きっと大丈夫だよ」
大丈夫……だと思う。
私はそれしか言えなかった。