視聴覚室のドアはひとつしかなくて、生徒会室の西側の入り口の少し東寄りにある。
西側の入り口から、東側にゆっくりと移動し、そっとドアを開けた。
相変わらず、ドンッという音は聞こえるけど、室内にいるのなら今が出るチャンスだ。
ドアの隙間から廊下に出た私は、背後に感じる恐怖に耐え切れず、階段に向かって駆け出した。
履いている靴が、スニーカーで良かった……。
革靴だったら、きっと、その足音で気付かれてしまうから。
T字路まで来る事ができた私は、廊下の突き当たりにある階段へと走った。
ここまで来れば、とりあえずは大丈夫だよね。
と、気を抜いたその時だった。
スニーカーが床に擦れて、キュッという音を立て……背後から聞こえる「赤い人」の歌声がやんだのだ。
しまった……気を付けていたつもりだったのに、こんな所で音を立ててしまった。
声が聞こえなくなったという事は……「赤い人」に気付かれたの?
これ以上音を立てないようにと、階段の手前で動きを止めていた私は、そっと一歩踏み出した。
大丈夫……かな?
そしてもう一歩、階段の一段目に足をかけたその時。
西側の入り口から、東側にゆっくりと移動し、そっとドアを開けた。
相変わらず、ドンッという音は聞こえるけど、室内にいるのなら今が出るチャンスだ。
ドアの隙間から廊下に出た私は、背後に感じる恐怖に耐え切れず、階段に向かって駆け出した。
履いている靴が、スニーカーで良かった……。
革靴だったら、きっと、その足音で気付かれてしまうから。
T字路まで来る事ができた私は、廊下の突き当たりにある階段へと走った。
ここまで来れば、とりあえずは大丈夫だよね。
と、気を抜いたその時だった。
スニーカーが床に擦れて、キュッという音を立て……背後から聞こえる「赤い人」の歌声がやんだのだ。
しまった……気を付けていたつもりだったのに、こんな所で音を立ててしまった。
声が聞こえなくなったという事は……「赤い人」に気付かれたの?
これ以上音を立てないようにと、階段の手前で動きを止めていた私は、そっと一歩踏み出した。
大丈夫……かな?
そしてもう一歩、階段の一段目に足をかけたその時。