23時59分にアラームが鳴るようにセットしたから、すぐに「カラダ探し」が始まるだろう。


そして、柔らかい布団が突然硬い地面に変わり、冷たい風が私の体をなでるように吹き抜ける。


その瞬間、心臓がドクンと音を立てたのを感じた。


「おい、美雪、起きろ!」


しばらくして、予定通り私の肩を揺すって起こす翔太。


その手を払い除けて、私はゆっくりと上体を起こした。


「はぁ……もう、どうでもいいよ……」


寝起きで、何て言うか忘れたけど、こんな感じで良かったはず。


「武司ぃ!テメェ、明日香のカラダを処分したらしいじゃねぇかよ! どういう了見だコラァ!!」


二見の肩に手を回し、ニヤニヤと私を見る袴田に、伊勢が詰め寄る。


「なんだ相島、こいつらに言ったのかよ?お前が俺に、頼むって言ったんだよなぁ?だから処分してやったんだよ!」


「テメェ、殺すぞ!!」


袴田に向かって吠える伊勢を、すかさず翔太が止めに入った。


「やめろ!高広!こんなやつを殴っても、仕方ないだろ!」


「翔太ぁ! テメェはどっちの味方だコラァ!!」