「んー、まあ、だいたい分かったかな？高広はどう？」


「ぜんっぜん分かんねぇ。でもまあ、やる気を出さなきゃ良いんだろ？」


少し違う気もするけれど……伊勢は、袴田と喧嘩さえしなければ良いのだ。


「高広は特に気を付けて演技しろよ。初日に『カラダ探し』の事を知ってるみたいに言ったから、お前が余裕を見せたら、例え袴田が本当にカラダを処分していたとしても、邪魔をしてくるかもしれないからな」


翔太が、隣に座っている伊勢を指差して注意する。


確かに、そこは気を付けてもらわないと、袴田の邪魔が入るとやっかいだ。


「あぁ？なんで俺なんだよ。それに、俺が『カラダ探し』を知ってたら、袴田が邪魔をする意味が分かんねぇ」


「いいか、お前が『カラダ探し』の事を知っていて、カラダが処分されているってのに余裕を見せてたら、怪しむだろ？」


「んなもん、俺だって知らねぇっての。カラダを処分しようとする奴なんていなかったぜ？前回はよ」


伊勢は当たり前のように前回の「カラダ探し」の話をするけれど、詳しく話を教えてくれる人が他にいないかな？