その説明にもまだ、ふたりは納得していないようで。


このふたりに理解してもらうのは、大変そうだと思った。


なかなか理解できないふたりのために、私はノートに今の内容を書き記し、説明していた。


まず、袴田が本当にカラダを処分していた場合。


普通に考えれば、もうカラダはそろわない。


そうなると袴田は、私達の邪魔をしてこないと思われるから。


次に、袴田がカラダを処分できなかった場合。


まず、「カラダ探し」が始まったら、私達に嘘をつくはず。


「カラダは処分しておいたぜ」とか言って、私達を絶望させようとするだろう。


本当に処分していても言うかもしれないけれど、重要なのは、次の行動。


処分していないなら、私達が探すのを邪魔してくるはず。


だったら、諦めたと見せかけて、少しでも邪魔をされる可能性を減らしたい。


だから諦めたと思わせる事が大切なのだ。


そして、袴田が知らない事がひとつある。


私が明日香に、「大丈夫」と言われた事。


処分されていても、されていなくても、私達の希望はその言葉にある。