留美子が言うように、それは大きな問題。


昨夜、私が殺された後、袴田がカラダを処分していたら私達は繰り返す「昨日」から抜け出す事はできない。


もしも、処分ができなかったとしても、袴田が正直にそれを言うはずがない。


きっと嘘をついて、私達に絶望を与えようとするだろう。


どちらにしても、明日香の言葉を信じて、私達は「カラダ探し」を行うしかないのだ。


「うーん……、仮にカラダが無事だと考えて、俺達が動くとするだろ?その時、俺達は、袴田に『カラダ探し』を諦めたと思わせなきゃならないよな……」


今まで黙って、考え込んでいた翔太が口を開く。


突然何を言い出すかと思ったら、ずっとその事を考えていたの?


「あ、そうか。それで本当に処分したのかどうか、判断する事もできるね」


「それなんだ。袴田はバカだから、簡単に引っかかるはずだろ?」


翔太の言おうとしている事が理解できて、思わず身を乗り出す。


「おい、お前ら。ふたりだけで納得してんじゃねぇよ。俺にも分かるように説明しろよ」