あの時は、誰でも良いから棺桶にカラダを納めてほしかったから。


でも、信じちゃダメだったんだね……。


そのメールを送信して、私はもう一度ベッドに横になった。


その日、私は初めて病気以外の理由で学校を休んだ。


お父さんは早くから仕事に行ったし、お母さんも15時まではパートに出ている。


家にいるのは私だけ。


ベッドの上で泣いていた私は、携帯電話がメールを受信する音と光に、それに手を伸ばした。


伊勢にメールを送ってから数十分。


今気付いてくれたのかな?


いつもなら、学校に向かっている時間だから、その可能性は高い。


携帯電話を開き、メールのアイコンを選択すると……。


『どうかしたのか? なんで謝ってるんだ?』


伊勢からのメールに、私はどう答えるべきなのか分からなかった。


本当の事を言えば、また袴田と殴り合いの喧嘩になるのは目に見えている。


明日香のカラダを処分されていたら、伊勢は袴田を殺すかもしれない。


でも、嘘をついてもいずれは分かる事で、問題の先延ばしにしかならない。


どう返事をすれば良いのだろう。


友達を失うかもしれないと思うと、本当の事も、嘘も書けない。