「今は……六限目だよね」


昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴ってから二回チャイムが鳴り、もうそろそろ授業が終わりそうな時間。


私は、ゆっくりと身体を起こし、一階に向かうために歩き始めた。


乱れた髪も、汚れた制服も、私にはもう関係ない。


私は誰にも存在を認められてないんだし、もう、いつ死んでもかまわないから。


「カラダ探し」を頼んだとしても、私はきっと最後に自分で棺桶に入るんだろうな……。


誰かに、こんな思いをさせるくらいなら。


そんな事を考えながら、私は校舎の中に入った。


二階に下りた私は、廊下で高広が出てくるのを待っていた。


階段を下りている間にチャイムが鳴り、掃除当番じゃない生徒が続々と教室から出て来る。


その中に高広の姿がないかを確認するけど、今のところ姿は見えない。


朝も来てなかったみたいだし……今日は来てないのかな?


そうして待つ事15分。


掃除の時間も終わり、バラバラと教室から出て来る掃除当番の生徒達。


談笑しながら帰宅する生徒達の中、その声は聞こえた。






「ったくよぉ、掃除なんか手伝わせるんじゃねぇよ。お前らの班じゃねぇだろ」