邪魔をした友達に深手を負わされて、ホールの西側の入り口で倒れたらしい。


そのため、今村千春が棺桶に入る所は見たけれど、美紀が「カラダ探し」に関係している事は知らなかった。


私の知っている事もすべて伝えて……もう、ききたい事も、言う事もなくなった。


「そうだったのか……じゃあ、千春の一年の空白は、『カラダ探し』をさせていたから……」


自分の知らない所で、恋人が「カラダ探し」をさせる側になっていた。


推測だけれど、私が学校の外に出られないという事から、それが自然だと判断したらしい。


つまり、先生も学校から出る方法は知らないという事。


「呪い」はこうやって続いているのだ。


「じゃあ、私は行きますね。もうすぐ四限目が終わってしまうので……」


「森崎さん、行くってどこに……学校から出られないんだろう？」


椅子から立ち上がった私に、そうたずねる八代先生。


どこに行く事もできないけれど、ここにいたら他の先生に追い出されるかもしれないから。


「もう、私は学校から出られないんですよね……だったら、聞かないでください。考えたくないので……」