棺桶に入った人は、繰り返された「昨日」の日数分年を取り、さらにその日数分の月日が流れた先で目が覚める。


先生の彼女だった人が、5年後じゃなく、6年後に卒業した理由はわからないと先生は言っていたけど、もしも私と同じなら、学校から出られなかったのだと思う。


そして、「赤い人」を見て、振り返ってしまい「カラダ探し」をさせる側になってしまったんじゃないだろうか?


次に、生き残った他の人は、棺桶に入った人と同じく、その日数分年を取ってしまう。


でも、目が覚めるのは、「カラダ探し」を頼まれた日の朝。


棺桶に入った人の記憶も、「カラダ探し」をさせた人の、すり込まれた記憶も持って。


八代先生がこれに当たる。


終了処理時に消去された人については、「カラダ探し」を頼まれた日以降のすべてと、棺桶に入った人の存在を消去されて、すり込まれた記憶を持ち、生き残った人と同じ日に目覚める。


これは、他のクラスメイトと同じ状態になるという事。


クラスメイト達に関しては、私達が出した結論と同じ。


つまり……私の場合は、皆死んでしまったから、私の事を覚えている人はいないという事だった。


八代先生が、「カラダ探し」を終わらせるのに、なぜ5年もかかったかという事も教えてくれた。


先生は、受験も就職もしたくない友達に邪魔され続けて、8つのカラダを探すだけでも、それだけかかったというのだ。