「い、いえ……聞いて……ません」


あの時、最後に八代先生が言おうとした言葉がそれなの?


だとしたら、聞いても意味がなかったかもしれない。


「最後のひとつは……『赤い人』のぬいぐるみの中にあって……私だけが生き残ったんです」


「ぬいぐるみの……中に。それは大変だったね」


話が少しそれてしまったけど、先生は何に納得したのだろう。


私が棺桶に入った事を確認したみたいだけど。


「話を戻そうか。森崎さんの話を聞いて確信したよ。『カラダ探し』を終わらせた人は、三種類に分かれるんだ。まずは……」


先生の話は、私には難しくて……八代先生が優しく説明してくれてやっと理解できた。


つまりはこういう事だった。


「カラダ探し」を終わらせる時に、生き残った人と死んだ人に分かれる。


生き残った人の中で、誰かひとりが棺桶の中に入らなければ「カラダ探し」は終わらない。


そして、私の話からの推測を交えて出した、「棺桶に入った人」の結論は、信じがたいものだった。