農業科の生徒が授業中に、旧校舎と新校舎を行き来していたのを私も何度か見た事があるから。
私に残された、最後の希望。
それが八代先生だけど、不信な点もある。
皆、「カラダ探し」の事まで忘れているのに、どうして先生には記憶があるのか疑問だった。
保健室の北側の出入り口から外に出た私は、旧校舎へと向かった。
授業中だという事もあって、木陰に隠れながら歩く私を、気にしている人なんていない様子。
さっきまで悲しくてどうしようもなかったのに、八代先生なら何かを知っているかもしれないという希望が生まれた。
旧校舎に着いて、職員室の前で、ガラス越しに室内を確認すると、都合よく八代先生がひとりだけ。
給湯室に誰か他の先生がいるかな?とも思ったけど、そんな気配もない。
「失礼します……」
周囲を気にしながらドアを開けて、室内に入った挙動不審な私に、八代先生は怪訝な表情を向けた。
「キミ、農業科の生徒じゃないよね? 授業中なのに、どうしてこんな所にいるんだ? 早く教室に戻りなさい」
私が知ってる八代先生と同じ、いつもと変わらない対応。
私に残された、最後の希望。
それが八代先生だけど、不信な点もある。
皆、「カラダ探し」の事まで忘れているのに、どうして先生には記憶があるのか疑問だった。
保健室の北側の出入り口から外に出た私は、旧校舎へと向かった。
授業中だという事もあって、木陰に隠れながら歩く私を、気にしている人なんていない様子。
さっきまで悲しくてどうしようもなかったのに、八代先生なら何かを知っているかもしれないという希望が生まれた。
旧校舎に着いて、職員室の前で、ガラス越しに室内を確認すると、都合よく八代先生がひとりだけ。
給湯室に誰か他の先生がいるかな?とも思ったけど、そんな気配もない。
「失礼します……」
周囲を気にしながらドアを開けて、室内に入った挙動不審な私に、八代先生は怪訝な表情を向けた。
「キミ、農業科の生徒じゃないよね? 授業中なのに、どうしてこんな所にいるんだ? 早く教室に戻りなさい」
私が知ってる八代先生と同じ、いつもと変わらない対応。