どれだけの時間、私は高広の事を想って泣き続けただろう。


授業の始まりと終わりを告げるチャイムを何度も聞き、それでも止まらない涙を拭い続けて。


一生分の涙を、今流しているんじゃないかとさえ思う。


「もしかして、ずっとこのままなのかな……一生学校から出られないのかな」


ずっと座っていたら、お尻が痛くなって、横になりながら独り言を呟いていた。


いつも皆と一緒だったから、ひとりでいると悪い事ばかり考えてしまう。


このまま死んだら、高広は悲しんでくれるかな?


……私の事を忘れてるんだから、それはないよね。


それよりも、屋上のこんな場所で死んでいたら、気味悪いと思うだろうな。


嫌だなあ。きっと痩せ細って、服も下着も汚れた状態で発見されるんだ。


「私……どうすればいいの?」


また独り言。


皆私の事を忘れていて、親友だと思っていた理恵にも、私の声は届かなかった。


誰に助けを求めても、話すらろくに聞いてもらえない。


なんだか、私だけまだ「カラダ探し」をさせられてる気分だ。


皆は普通に学校生活をしているのに、私だけ別の世界にいるみたいで……。