つまり、今の私は、この学校の生徒ですらないという事で……。


何のために、私は今まで学校に通っていたのか。


存在そのものを否定された私にとって、それももうどうでも良くなっていた。


一番大切な友達に忘れ去られたのだから。


振り返って、私が確かに存在していた校舎を、目に焼きつけてから家に帰ろう。


もしかすると、親も私の事を忘れているのかな?


それだったら、本当に居場所がないよ。


そんな事を考えながら、校門から出ようと歩き出したけれど……。


私には、それさえも許されていない事を思い知らされた。







ゴンッと、頭に走る衝撃。


「はは……私、ここに居場所なんてないんだよ?」


そう呟き、目の前の「見えない壁」を触り、私は涙を流しながら笑った。


「カラダ探し」を終わらせて、皆に忘れられて、学校から出る事ができない。


私が一体何をして、こんなひどい目にあってるの?


間違った事なんて、何もしてないよね?


遥が勝手に私を選んで「カラダ探し」をさせて、終わらせた時に棺桶に入れられて。


目を覚ましたら、私の事を皆忘れている。


こんな理不尽な事があっていいの?