そんな言葉で片付くのかはわからないけど……これは、美紀の「呪い」なのだと思えてならなかった。
「あー、やっと解放されたよ。えっと? 森崎明日香だっけ? ありがとね、助けてくれて」
棺桶の方から聞こえたその声に、私は振り返った。
そこには、棺桶の中で、こちらを見ながらゆっくりと立ち上がる遥の姿。
身体が鈍ってる……とでも思っているのか、首を傾げたり腕を回してみたり。
棺桶から出て、笑顔でこちらに向かって歩いて来る。
「遥……あなた誰なの? 私はあなたを知らない! それに……どうして放送室の中の人が遥なの!? あのカラダは遥じゃないの!?」
長椅子で遊んでいる美紀も気になるけど、見知らぬ「遥」という人物のために私達は頑張ったのだから、それくらいは聞きたい。
「あー、そんなに何個も質問しないでよ。まず、皆が探していたカラダは私の身体。放送室にいたのは、私の心。幽霊みたいなもんかな? それで納得してくれる?」
幽霊が幽霊を操っている……そんな事が本当に起こるのかはわからないけど、私の目の前で、遥の頭から美紀が現れた。
そして、放送室から来た遥は、棺桶の中の遥に入っていったのだから、言っている事に嘘はないはず。
それも私達が知らない、美紀の「呪い」なのだと思った。
「あー、やっと解放されたよ。えっと? 森崎明日香だっけ? ありがとね、助けてくれて」
棺桶の方から聞こえたその声に、私は振り返った。
そこには、棺桶の中で、こちらを見ながらゆっくりと立ち上がる遥の姿。
身体が鈍ってる……とでも思っているのか、首を傾げたり腕を回してみたり。
棺桶から出て、笑顔でこちらに向かって歩いて来る。
「遥……あなた誰なの? 私はあなたを知らない! それに……どうして放送室の中の人が遥なの!? あのカラダは遥じゃないの!?」
長椅子で遊んでいる美紀も気になるけど、見知らぬ「遥」という人物のために私達は頑張ったのだから、それくらいは聞きたい。
「あー、そんなに何個も質問しないでよ。まず、皆が探していたカラダは私の身体。放送室にいたのは、私の心。幽霊みたいなもんかな? それで納得してくれる?」
幽霊が幽霊を操っている……そんな事が本当に起こるのかはわからないけど、私の目の前で、遥の頭から美紀が現れた。
そして、放送室から来た遥は、棺桶の中の遥に入っていったのだから、言っている事に嘘はないはず。
それも私達が知らない、美紀の「呪い」なのだと思った。