でも、高広もまだ付き合ってないから何もしないって言っていたし。


もう、何がなんだかわからなくなって、断る理由もないまま、私の家に向かう事になった。


何だかおかしな事になっていた。






どこにも行く所がないからって、うちに来て、私は高広とふたりで自分の部屋にいる。


この前みたいに意識していない時ならまだしも、高広の事が好きなのにふたりっきりなんて……。

高広はなんだかソワソワしてるし、私だってさっきから溜め息が止まらない。


胸が苦しくて、身体に力が入らない状態でベッドに腰かけて、床に座る高広を見つめていた。


もしかして、少しずつ変化している「昨日」が、私や高広の心にも影響してるのかな?


なんて、考えてしまうけど、そんなはずがない。


だから、「カラダ探し」が終わっても、高広に対する気持ちが変わらないなら、その時には高広の気持ちに応えたいと思う。


「ん? な、なんだよ……俺の顔に何か付いてるか?」


見つめていた事がバレた!?


慌てて視線をそらすけど、きっと顔が赤くなっているのも見られたはず。


「な、なんでもないよ! うん、なんでもない……」


なんでもない事はないかもしれない……今、もう一度好きって言われたら、「カラダ探し」が終わる前に答えを出してしまいそうで。