時にお兄さんのようで、時に弟みたいな高広に、どんどん惹かれて……。


あぁ、「カラダ探し」が終わったら、私は高広と付き合うんだろうなと、そんな事まで思うくらい好きになっていた。


「それじゃ、戻るか。皆待ってるだろうからな」


「うん、そうだね。また留美子に冷やかされても困るし」


そう言い、高広に笑いかけて、私達は皆が待っている所に戻った。


たぶん、「カラダ探し」をやらなければ、高広への気持ちに気づく事もなかったし、高広が私に告白してくれる事もなかったと思う。


それを考えると、「カラダ探し」も嫌な事ばかりじゃなかった。


それほど仲が良いわけじゃなかった留美子とも仲良くなれたし、今じゃ親友と呼べるくらいだ。


だから「カラダ探し」は、私に大切な事を教えてくれたと言える。


これから先の人生、一緒に苦難を乗り切った皆は、ずっと大切な友達になる。


それはうれしい事だった。


「……って、あいつら、いねぇじゃねぇかよ」


さっきまで皆がいた場所に戻ってみると、すでに3人の姿はなく、私と高広が置き去りにされていたという事を知った。


どうせ留美子の事だ、「ふたりがラブラブなのを邪魔しちゃ悪いと思って」とか言って、遊びにいったに違いない。