学校に向かう途中で留美子と合流し、ふたりで高広の話を聞いて、それをまとめた。
まず、私が教室を出た後に、高広は机や椅子で健司と戦っていたけど、すぐに反撃され、頭部を怪我して倒れてしまったらしい。
直後、馬乗りになられて、健司に頭をつぶされるかというところで、その動きが止まった。
「俺の中に入ってくるな」
と言ったのはその時だったようで、震えながら健司が立ち上がり、倒れた机や椅子をかき分けて、教室の後ろのドアから出ていった……こんなところだと思う。
「でも、なんで高広だけ殺されなかったわけ? 私と翔太なんて、あっという間に殺されたのにさ」
納得できないといった様子で、唇をとがらせる留美子。
「んなこと俺が知るかよ。それがわからねぇから、今までずっと健司に殺されてたんだろうが」
「そりゃそうだけどさ。私をあっさり殺したのに、高広は殺さなかったって、なんか負けた気分になるじゃん」
一体何を張り合ってるんだか……。
でも、確かに殺されると殺されないとでは、健司に対する印象も変わる。
「赤い人」と違って、知った顔だから、余計に不公平だと感じるのだろう。
話をきいて、健司の事は大体わかったけど……遥の頭部がどこにあるか、わかったわけじゃなかった。
まず、私が教室を出た後に、高広は机や椅子で健司と戦っていたけど、すぐに反撃され、頭部を怪我して倒れてしまったらしい。
直後、馬乗りになられて、健司に頭をつぶされるかというところで、その動きが止まった。
「俺の中に入ってくるな」
と言ったのはその時だったようで、震えながら健司が立ち上がり、倒れた机や椅子をかき分けて、教室の後ろのドアから出ていった……こんなところだと思う。
「でも、なんで高広だけ殺されなかったわけ? 私と翔太なんて、あっという間に殺されたのにさ」
納得できないといった様子で、唇をとがらせる留美子。
「んなこと俺が知るかよ。それがわからねぇから、今までずっと健司に殺されてたんだろうが」
「そりゃそうだけどさ。私をあっさり殺したのに、高広は殺さなかったって、なんか負けた気分になるじゃん」
一体何を張り合ってるんだか……。
でも、確かに殺されると殺されないとでは、健司に対する印象も変わる。
「赤い人」と違って、知った顔だから、余計に不公平だと感じるのだろう。
話をきいて、健司の事は大体わかったけど……遥の頭部がどこにあるか、わかったわけじゃなかった。