さっきまでは死にたくないと思っていたのに、今は、死ぬかもしれない場所に向かっている。
放送室に入れなければ、どの道殺されてしまうのだから。
「二階に現れたんだね。大丈夫かな?」
フフッと笑いながら、理恵が呟く。
その笑顔の理由は、きっと私と同じなのだろう。
翔太と留美子が死んでしまって、高広もあまり脚に力が入っていない状態で、私達ができる事は他にはもう何もない。
逃げ回っていても、ただ殺されるだけなら、放送室を調べて殺される方がマシだと思っているから、脚が動くのだ。
「3人でいれば怖くないよね。なんか、小さい頃を思い出すね」
理恵にそう答えて、二階に着いて。
廊下に出た私達は、東棟の奥の方にいる「赤い人」と向き合う形になった。
東棟の長い廊下を南側に向かって、3人で歩き出した。
「あぁ……もう放送室か……」
眠そうな目を必死に開きながら、高広は前方にいる「赤い人」を見すえた。
最後の一踏ん張りと言わんばかりに、脚に力を入れて自力で歩こうとする。
「ひとりで頑張らなくてもいいよ。私達が一緒にいるからさ……皆で行こうよ」
放送室に入れなければ、どの道殺されてしまうのだから。
「二階に現れたんだね。大丈夫かな?」
フフッと笑いながら、理恵が呟く。
その笑顔の理由は、きっと私と同じなのだろう。
翔太と留美子が死んでしまって、高広もあまり脚に力が入っていない状態で、私達ができる事は他にはもう何もない。
逃げ回っていても、ただ殺されるだけなら、放送室を調べて殺される方がマシだと思っているから、脚が動くのだ。
「3人でいれば怖くないよね。なんか、小さい頃を思い出すね」
理恵にそう答えて、二階に着いて。
廊下に出た私達は、東棟の奥の方にいる「赤い人」と向き合う形になった。
東棟の長い廊下を南側に向かって、3人で歩き出した。
「あぁ……もう放送室か……」
眠そうな目を必死に開きながら、高広は前方にいる「赤い人」を見すえた。
最後の一踏ん張りと言わんばかりに、脚に力を入れて自力で歩こうとする。
「ひとりで頑張らなくてもいいよ。私達が一緒にいるからさ……皆で行こうよ」