そう言えば、健司が二階にいたという事は、留美子達はどうなったのだろう?
無事に生徒玄関に着いて、もしかするとカラダを見つけているかもしれない。
東棟に入った私は、そんな淡い期待をしながら一階へと続く階段を下りた。
「明日香、カラダを見つけたよ!」
留美子のそんな声が聞く事ができそうで。
一段飛ばしで一階に着いた私は、事務室の前を通り、生徒玄関にやっとたどりつく事ができたのだ。
でも、そこに誰かがいるような気配はなく、話し声や、調べているような物音も聞こえない。
「誰も……いないの?」
ここを調べる前に、本当に誰もいないか、クラスごとに分けられている下足箱の間を廊下を歩きながら探した。
どこも、調べたような形跡が見られないという事は、やっぱり誰も来ていないのかな?
そう考えて、一番西側の下足箱に差しかかった時だった。
「えっ!?」
私はその光景に息を飲んだ。
避難口誘導灯の、緑の光に照らされて浮かび上がる黒い壁に床……。
そして、その中に横たわる頭部がつぶされたふたりの亡骸。
それが翔太と留美子のものと、飛び散った血だとわかったのは、しばらく経ってからだった。
無事に生徒玄関に着いて、もしかするとカラダを見つけているかもしれない。
東棟に入った私は、そんな淡い期待をしながら一階へと続く階段を下りた。
「明日香、カラダを見つけたよ!」
留美子のそんな声が聞く事ができそうで。
一段飛ばしで一階に着いた私は、事務室の前を通り、生徒玄関にやっとたどりつく事ができたのだ。
でも、そこに誰かがいるような気配はなく、話し声や、調べているような物音も聞こえない。
「誰も……いないの?」
ここを調べる前に、本当に誰もいないか、クラスごとに分けられている下足箱の間を廊下を歩きながら探した。
どこも、調べたような形跡が見られないという事は、やっぱり誰も来ていないのかな?
そう考えて、一番西側の下足箱に差しかかった時だった。
「えっ!?」
私はその光景に息を飲んだ。
避難口誘導灯の、緑の光に照らされて浮かび上がる黒い壁に床……。
そして、その中に横たわる頭部がつぶされたふたりの亡骸。
それが翔太と留美子のものと、飛び散った血だとわかったのは、しばらく経ってからだった。