そして……笑い声を上げながら、机から机へと、飛び移っている。


まさか遊んでいるの?


だったら、こんな所で遊ばないで!


「キャハハハハッ!」


無邪気に笑うその声が、逆に私の恐怖心をあおる。


机が揺れる、ガタガタという音が、徐々にこちらに近づいて来る。


もうダメだ……見つかる!


そう思った時。





私が隠れている机の、隣の机が揺れる音が聞こえて……次に「赤い人」が飛び移ったのは、前の机だった。


もう、逃げるなら今しかない!


髪の毛を後ろに引っ張られているような、動く事さえ自由にできない空気の中、「赤い人」に見つからないように、教室の後ろのドアへと四つんばいになって向かった。


「赤い人」はまだ私には気づいていないはず。


ひとつ、そしてまたひとつ。


机を移動しながら、ドアに近づき……最後の机の陰にたどり着いた時だった。













ガタンッ!











「え?」