悪い事でさらし者になっているわけじゃないから、別にいいけど。


そうして、遥について何もわからないまま、私達は学校を後にした。







「あーん! ただいま、私のベッド!」



部屋に着き、うれしそうに私のベッドに飛び込む留美子。


布団に頬ずりして、満面の笑みを浮かべる。


「留美子、それは私のベッド……」


「いいじゃんいいじゃん、明日香はいつでも眠れるんだからさ。この時間は私だけの物にさせてよー」


よほどこのベッドが気に入ったのか、それとも皆が言うように匂いが好きなのかはわからないけど、ここまで言うほど気に入ったならそれでも良いかな?


「いいなぁ、私も横になりたいなぁ」


理恵まで何を言っているんだか。


「そう言えばさ、今夜の『カラダ探し』はどうするんだろ? 生徒玄関を調べるんでしょ? やっぱり、クラブハウスとかも調べるわけ?」


できるなら、もう屋上から降りたくはないから、できるだけ校舎の中にいたい。


それでも、どこにもないのならクラブハウスも調べなきゃならないのかもしれない。


「うーん……もう、残り二つでしょ? 生徒玄関と、放送室でいいじゃん。それで今日は終わり。『カラダ探し』が長いとさ、朝起きた時、疲れが取れないんだよね」


話している途中で、今にも眠りそうな留美子を見ながら、私は椅子に腰かけた。