そして、クラスメイト達は今までとは正反対に、遥を認識し始めた。


八代先生にたずねても、解決はせず。


遥が何者なのか、そして「小野山美子」がなぜバラバラにされなければならなかったのかという謎だけが残った。


今日の授業が終わり、私達は家に帰る事になった。


まだ遥は頼みに来ない。


遥が頼みに来た時間は、最初が13時過ぎ、次は21時過ぎ。


となると、それよりも遅い時間に来る可能性が高い。


それも、日が変わる寸前に来るかもしれない。


「今日も明日香の家でいいよね? なんか、もう自分の家みたいでさ、落ち着くんだよね」


「そうでしょ? 良い匂いするし、きれいだしね」


「あー、それそれ! あの匂いに癒されるよねぇ」


なんだか、理恵も留美子も私の家に来る事が当たり前になっている。


まあ、同じ日を繰り返しているわけだから、何日連続で来てもかまわないんだけど。


「そんなに良い匂いする? 私は普通なんだけど」


高広もそんな事を言っていたけど、皆にも言われると悪い気はしない。


「するよー、明日香の制服も良い匂いだし」


そう言い、私の前に立ち、胸元の匂いを嗅ぐ理恵。


その光景を、翔太と高広も見ている。


なんでこんなさらし者みたいになっているのだろう。