「それで、どういう事? 翔太と八代先生の話は相変わらずわかんないわ」
八代先生と話をした後、屋上に戻った私達は、お弁当を食べながら話をしていた。
「釈然としない答えだったけどな。つまり、遥は気にしなくても良いって事だ。『カラダ探し』が終われば、俺達もクラスの皆みたいに遥がいるのが当たり前になるか、遥がいなくなるかのどちらかになるんだ」
翔太の言った事が、良い事か悪い事かはわからないけど、本当に釈然としない。
つまりは、本当に友達かどうかもわからない遥と、昔から知っている友達みたいになるかもしれないという事なのだから。
「どういう事だそりゃ……俺にはまったくわかんねぇ。顔も知らないやつと、いきなりお友達ってか? んなわけねぇだろ」
「じゃあ、高広は遥の事をどう説明するつもりだ? 『カラダ探し』を頼まれた時には、遥を友達だって思ってたんだろ? そういう事だよ。いつの間にか、俺達の記憶に遥がいるかもしれないんだ」
その言葉に何も言い返す事ができず、お弁当を食べ終わった高広は、次にパンを口に運んだ。
ここにいる皆、納得なんてしていないだろう。
それに、「昨日」が変わったのなら、遥がいつ頼みに来るのか……それも気になっていた。