苦しい言い訳だけど、一応筋は通っているはず。


怪しまれる事はないと思う。


「そうか、一理あるな。だったら早くカラダを探そう。後3つ残ってるからな」


そう言い、「赤い人」が来る前に調べていた場所に戻った。


早くも高広が、旧校舎からいなくなった。


今日は「カラダ探し」にかけている時間が長い。


高広の体力がどれだけ持つのかはわからないけど、私は助けられたから、カラダを見つけなければならないと思っていた。


高広が「赤い人」を連れて、旧校舎を出て行ってから5分。


私と翔太は時間をかけないようにするために、棚や段ボール箱の中の物を床にひっくり返して、急いで調べた。


でも、職員室にカラダはなく、次の部屋、さらに次の部屋と調べてみたけど見つからない。


農業科が使っているだけあって、農機具の収納庫として使われている部屋がほとんど。


ごちゃごちゃと物は置かれているけれど、調べる場所自体は少ない。


さらに調べて、一階はあの温室を残すだけとなり、私達にはひとつの疑問が生じていた。


旧校舎の一階を調べたのに、まだひとつもカラダを見つけていないのだ。