カラダ探し

それは……怖い。


私は、留美子の背中をなでる事しかできなかった。


部屋に入ると、理恵と翔太はコタツに入り、寝ていた。


と、いう事は、このふたりは遥の頼みに気づかなかったという事だ。


いつかの高広といい、今日のふたりといい、なんてうらやましいんだろう。


私は一度も眠ってやりすごした事はない。



「翔太、理恵、起きなよ。布団敷いたんだからさ」


おばあちゃんと一緒に布団を用意したという留美子が、ふたりの身体を揺すって起こそうとする。


でも、よほど疲れていたのか、ふたりが目を覚ます事はなかった。


翔太なんて、普段は見せないような、よだれをたらして寝ている姿。


「まあ……翔太は良いとしても、理恵は布団まで運んであげるか」


そう留美子は言うけれど、結局理恵を運んだのは高広。


私達も布団に入り、夜の「カラダ探し」に備えて寝る事にした。


おばあちゃんはすでに寝ていて、その隣の布団に入る留美子。


「今日で、カラダを全部見つけられるかな?」