カラダ探し

寒いはずなのに、顔が熱くて……高広の顔も見れなくなってしまった。


どうしてだろう、言われている私が恥ずかしい。


「いきなりじゃねぇって、だからずっと昔から明日香をだな……」


話すつれ、徐々に声が小さくなって行く高広。


「そういう事じゃなくて……突然告白するんだもん。ビックリするよ」


「それなら、突然じゃなかったら、いつ言えばいいんだ?」


その質問に対する答えを、私は持ち合わせていない。


そう考えると、いつ告白すればいいんだろう?


告白をした事も、された事もないから、私にはわからない。


「まあ、付き合ってくれとは言わねぇよ。ただ、明日香の気持ちを聞かせてほしいんだ。俺の事を何とも思ってなくても、嫌いでもいいからさ」


私は……高広の事が好きだし、頼りにもしている。


でも、本当にそれが私の気持ちなのかはわからない。


前にも思っていた事だけど、「カラダ探し」が終わらないと、本当の答えが出ないような気がする。


「あのね、高広……『カラダ探し』が終わるまで、待ってくれないかな? その時には答えを出すからさ」


そう言って、私は空を見上げた。


高広はそんな私に何も言わずに、黙って私の横顔を見ている。


「ごめんね高広。なんか中途半端な答えで」


「あ? 別に良いって。それに、『カラダ探し』が終わったら、聞かせてくれるんだろ? だったら待つさ」