私と一緒にコタツに入っている理恵と翔太は、うつらうつらしていて、放っておけば眠ってしまいそうだ。
「いや、ちょっと見せたい物があってな。俺と一緒に来てくれ」
そう言って差し出した高広の手を見つめて、私は首を傾げる。
こんな時間に何を見せたいというのだろう。
良く見れば、高広の背中には、大きめのリュックサックが背負われているけど、この家にあった物だろうか?
「んー、まあいいけど。そんな格好で、どこに行くつもりなの?」
私は高広の手を取り、コタツから出てその場に立ち上がった。
「昔連れて行った事があるだろ? あそこに行く」
と、高広は言ったけど……私には、どこの事だかさっぱりわからない。
高広に誘われるままに家を出た私は、海の方に向かって歩き出した。
「ねえ高広、どこに行くの?」
コタツでやっと温まった身体が、海の風でまた冷え始めた。
明かりもなく、黒く見える夜の海はなんだか不気味で、その中に引き込まれそうになる。
「覚えてねぇのかよ……まあ、いいけどさ」
そう言い、懐中電灯で前方を照らしながら歩き続ける高広。
そこは、日中に翔太と理恵と一緒に来た防波堤。
その先端とは反対の方向に歩いて5分。
「いや、ちょっと見せたい物があってな。俺と一緒に来てくれ」
そう言って差し出した高広の手を見つめて、私は首を傾げる。
こんな時間に何を見せたいというのだろう。
良く見れば、高広の背中には、大きめのリュックサックが背負われているけど、この家にあった物だろうか?
「んー、まあいいけど。そんな格好で、どこに行くつもりなの?」
私は高広の手を取り、コタツから出てその場に立ち上がった。
「昔連れて行った事があるだろ? あそこに行く」
と、高広は言ったけど……私には、どこの事だかさっぱりわからない。
高広に誘われるままに家を出た私は、海の方に向かって歩き出した。
「ねえ高広、どこに行くの?」
コタツでやっと温まった身体が、海の風でまた冷え始めた。
明かりもなく、黒く見える夜の海はなんだか不気味で、その中に引き込まれそうになる。
「覚えてねぇのかよ……まあ、いいけどさ」
そう言い、懐中電灯で前方を照らしながら歩き続ける高広。
そこは、日中に翔太と理恵と一緒に来た防波堤。
その先端とは反対の方向に歩いて5分。



