カラダ探し

「明日香、今日もサボるんでしょ? どこ行こうか?」


調べるだけ調べたら、日中にする事が無くなってしまった。


留美子もそう思っているのだろう。


柵にもたれながら、退屈そうに私を見ていた。


「もう、授業も嫌ってくらい受けたしね。同じ内容の授業を」


理恵も、留美子の隣で、同じようなポーズを取って私を見る。


どこと言われても……。


いっぱい遊び歩いている留美子がどこに行くか悩んでるのに、私にその答えが出せるはずがない。


「やる事がないよねぇ。何しようか?」


できれば、誰かが決めてほしい。


私が今、想像したのは、自分の部屋で寝転んでいる姿だったから。


「それなら、こんなのどうだ?」


突然、何かをひらめいたかのように高広が口を開いた。


私達女子の輪の中に、自然な感じでいる高広。


「……高広、いたんだ。てか、なんで当たり前みたいな顔して話に入ってるのよ!」


「さ、さっきからずっといるだろうが! 俺も退屈なんだからよ、いいじゃねぇか別に」


眉間にしわを寄せて、ばつが悪そうに私達を見回す。


留美子も意地悪しなくていいのに、わざわざそんな事を言うんだから。