「俺達は工業棟と、西棟、東棟の一階を調べたから……東棟の二階と三階、大職員室だな」
留美子と高広が、次々と見取り図にバツを書き込んでいく。
先に書いた翔太のバツ印を合わせると、残りわずかだという事がわかる。
「じゃあ、東棟と大職員室は、高広と明日香に任せて大丈夫か? 俺達は生産棟を続けるけど」
「おぅ、俺はそれでいい」
翔太の言葉にうなずく高広。
でも、もしもそれでカラダが見つからなかったら、どうすればいいのだろう。
私達は、旧校舎に行く事も視野に入れないといけない。
携帯電話が圏外になってしまう「カラダ探し」の空間では、お互いに連絡を取り合えないから、次の行動も決めておかなければならないのだ。
今夜で、旧校舎以外の教室は調べ終わりたいと、私は思っていた。
「じゃあ、探し終わったら大職員室に集まろう。それが無理そうなら、玄関前のホール。その辺りにいれば、気づくはずだからな」
そう言うと翔太はノートを閉じ、校舎の中へと戻っていった。
無理そうなら……それは、「赤い人」が大職員室付近に現れた時の事を言っているのだろう。
不吉な事に、その状況を想像してしまった。
そう思うと、現実に起こってしまいそうで怖い。
留美子と高広が、次々と見取り図にバツを書き込んでいく。
先に書いた翔太のバツ印を合わせると、残りわずかだという事がわかる。
「じゃあ、東棟と大職員室は、高広と明日香に任せて大丈夫か? 俺達は生産棟を続けるけど」
「おぅ、俺はそれでいい」
翔太の言葉にうなずく高広。
でも、もしもそれでカラダが見つからなかったら、どうすればいいのだろう。
私達は、旧校舎に行く事も視野に入れないといけない。
携帯電話が圏外になってしまう「カラダ探し」の空間では、お互いに連絡を取り合えないから、次の行動も決めておかなければならないのだ。
今夜で、旧校舎以外の教室は調べ終わりたいと、私は思っていた。
「じゃあ、探し終わったら大職員室に集まろう。それが無理そうなら、玄関前のホール。その辺りにいれば、気づくはずだからな」
そう言うと翔太はノートを閉じ、校舎の中へと戻っていった。
無理そうなら……それは、「赤い人」が大職員室付近に現れた時の事を言っているのだろう。
不吉な事に、その状況を想像してしまった。
そう思うと、現実に起こってしまいそうで怖い。



