カラダ探し

「仕方ないだろ、健司のおばあちゃんから話を聞けただけでも、奇跡みたいなもんだからな」


留美子が言うように、そこが一番知りたい所だ。


でも、今の私達にはそれを知る術がない。


それなら、八代先生のように、「カラダ探し」が終わった後に調べた方が良いと思う。


「翔太、放送室の話はきいてくれたの?」


「あぁ。八代先生達が『カラダ探し』をさせられた時にも、放送室に入ろうとした事があったらしいけど……結局、毎回『赤い人』を呼ばれて、入る事ができなかったみたいだ」


つまり、放送室は調べてはいけない場所という事なのだろうか?


もしも、その中にカラダがあった場合、私達はどうなるのだろう。


永遠に「カラダ探し」が終わらない……そんな気がした。


その後私達は、翔太が描いた校舎の見取り図に印を付けていた。


今までに、どの教室を調べたかを書く事で、残りの教室を特定しようというのだ。


まあ、先日もやっていた事だけれど、昨夜までの「カラダ探し」でほとんどの教室が調べ終わったはずだから。


「えっと、私達が生産棟の二階と三階を調べ終わったから、後は一階だけだね」