廊下の奥、階段付近に……うごめく人影が、私の目に入ったのだ。
階段の所にいるのは誰!? 理恵なの!? 翔太なの!? それとも……。
「『赤い人』が来るよ! 逃げて!!」
工業棟と生産棟をつなぐ渡り廊下を通りすぎた私はもう、引き返す事ができない。
教室の中に入る余裕もない私には、まっすぐ走る事しかできないのだから。
でも、そう叫んだ私の言葉に、耳を貸さないと言った様子で……その人影が廊下の方に出てきたのだ。
そんな……このタイミングで!?
避難口へと向かうための通路誘導灯。
その緑色の光で、浮かび上がった人影の正体は……健司だった。
血で左半身が染まっているのか、私からは黒く見える。
「う、嘘でしょ……」
そう呟いている間にも、健司との距離は近づいていく。
緑色の光に照らされた健司は、不気味に微笑み、左腕を振り上げた。
前には健司、後ろには「赤い人」が迫っている。
「キャハハハハハハッ!」
「み、見つけた……み、美子ちゃん……あ、赤い服」
階段の所にいるのは誰!? 理恵なの!? 翔太なの!? それとも……。
「『赤い人』が来るよ! 逃げて!!」
工業棟と生産棟をつなぐ渡り廊下を通りすぎた私はもう、引き返す事ができない。
教室の中に入る余裕もない私には、まっすぐ走る事しかできないのだから。
でも、そう叫んだ私の言葉に、耳を貸さないと言った様子で……その人影が廊下の方に出てきたのだ。
そんな……このタイミングで!?
避難口へと向かうための通路誘導灯。
その緑色の光で、浮かび上がった人影の正体は……健司だった。
血で左半身が染まっているのか、私からは黒く見える。
「う、嘘でしょ……」
そう呟いている間にも、健司との距離は近づいていく。
緑色の光に照らされた健司は、不気味に微笑み、左腕を振り上げた。
前には健司、後ろには「赤い人」が迫っている。
「キャハハハハハハッ!」
「み、見つけた……み、美子ちゃん……あ、赤い服」