なんだか、頭がボーッとしていて、ここがどこだか、イマイチはっきりしない。


「おい、大丈夫か? 『カラダ探し』が始まるんだぞ! しっかりしろ!」


ああ、そうだった。


私は「カラダ探し」をしなきゃいけないんだった。


「大丈夫、眠くて頭がフラフラしてるだけだから……」


そう言いながらも、高広の手につかまり、グイッと引き起こしてもらわないと、起きれないのだけど。


「今日もドアが開いたら、走っていくぞ。しっかりついてこいよ」


「うん……わかった」


理恵と留美子を起こしている翔太の隣で、私は起きる時につかんだ高広の手を離さずに、ドアが開くその時を待っていた。


「うーん……何? もう時間なの?」


口に手を当てて、「ふわあぁ」という声と共にあくびをする留美子。


「皆……おはよう」


理恵もここがどこか良くわかっていない様子で、キョロキョロと当たりを見回す。


「おいおい、お前ら大丈夫か? 相当疲れが溜まってるんじゃないのか?」


翔太がそうたずねるけど、疲れていないわけがない。


だからと言って、「カラダ探し」を欠席できるはずがないのだから、嫌でもやるしかない。