留美子はそう言うけど、私は自分の気持ちに気づけたから、それで良い。


「それより、留美子はどうなのよ? 彼氏は作らないの?」


「私? 私は今はいいよ。だって、『カラダ探し』が終わらないと、彼氏作っても意味ないじゃん」


確かにその通りだ。


理恵にもきこうと思ったけど……健司の事があるからできなかった。


そんなくだらない話をしながら、私達は家に到着した。


今日は理恵をベッドに寝かせて、私と留美子はベッドに腰かける。


外ではうるさかったふたりも、この部屋に来ると、雰囲気は一転した。


この部屋で、過去2回、遥に「カラダ探し」を頼まれているのだから、空気も変わる。


「今日は、どんな頼み方をしてくるのかな……」


横になっている理恵が、不安そうにたずねた。


私だって、遥の行動が読めない。


日に日に頼み方が恐ろしいものになっているのだから。


「『昨日』より怖くなったら……私嫌だよ? 高広が寝てたら気づかなかったのなら、私も寝ようかな」


留美子も、遥が一番怖いといった様子で……肩を落として溜め息をついた。