いや、真相に近づいて、謎が深まったと言うべきかな?


「んー……そうだねぇ。でも、仮に犯人がわかったとしても、もうとっくに時効じゃん。やっぱり、早くカラダを探すしかないよね」


それはそうなんだけど……何かしっくりこないと言うか、モヤモヤしたものを感じる。


おばあちゃんの言う通り、泰蔵は犯人じゃないような気がして。


「健司のばあちゃん、腰が曲がってから、あの写真を見る事ができなかったんだよな……俺達が、『カラダ探し』で死んじまったら、また写真を見れなくなるんだな」


高広がこんな事を言うと、皆意外だって言うけれど、私はそうは思わない。


昔から、高広は優しいって事を知っているから。


「じゃあさ、『カラダ探し』が終わったら、写真を見せてあげないとね」


おばあちゃんの事が、よほど気に入ったのだろう。


ニコニコしながら、留美子がそう答えた。


私達が学校に戻った時には、11時半になろうとしていた。


まだ授業中だから、屋上に向かって昼休みになるのを待つ。


もしかしたら、翔太達もそこにいるかもしれないから。


「また翔太に調べてもらう事が増えたねぇ。まあ、警察も調べられなかった事を、翔太が調べられるとは思えないけどねぇ」