その言葉に、驚いた様子で私を見る。


ただでさえギョロッとした目を、今にも飛び出しそうなほど見開いて。


「『カラダ探し』!? こんな時間に頼まれたのか……いや、それよりも……他の人からは、こんな風に見えていたのか」


「遥の髪の毛に包まれて……何も見えなかったんです。見えたのは、遥の顔だけでした」


理恵と留美子を見ると、まだ放心状態のままのようで……。


気づいていないだろうけど、理恵なんて、涙まで流していたのだ。


「カラダ探し」の日数を重ねているからか、それともカラダが集まって来たからか、遥の頼み方がひどくなってきているような気がする。


この状況に慣れてきた私達に、改めて恐怖を植えつけるような。


そんな意思を感じてしまう。


「あーもう! 寝よ寝よ!! あんな頼み方されるくらいなら、早く『カラダ探し』を終わらせようよ!」


予想できる範囲内だと判断した八代先生は、自分の部屋に戻っていった。


「カラダ探し」さえ終わらせれば、元の生活に戻れるという事は、八代先生の存在が証明してくれている。


美子や美紀がどうとか、「呪い」がどうとか、そんな物は八代先生や翔太に任せて、私達は残りのカラダを探せば良い。