私達に気づいた翔太が声をかけてきた。


言わなくてもわかる、というような表情で、制服の袖をめくる。


「うわ、翔太もひどいね……」


らせん状のアザが、その腕にはあった。


「腕だけじゃない、脚もだ。あの痛みは、まだ覚えている……」


良く見ると、その腕はガタガタと震えている。


よほど恐ろしい殺され方をしたのだろう……。


真っ先に首を落とされた私は、まだ良かったのかもしれない。


先に身体をちぎられていたら……考えただけでゾッとする。


「続くんだろ? カラダ探し……」


ボソッと呟いた健司の言葉に、留美子が取り乱したように叫んだ。


「じょ、冗談じゃないよ!! 私なんて、身体を引き裂かれたんだよ!? 今も痛いし……今日もあんな目にあうのはもう嫌!!」


私だって嫌だけど、ここにいる皆、そう思っているだろう。


あんな事は二度と起こってほしくない。


でも、今日が9日なら、昼休みに遥から「カラダ探し」を頼まれるはず。


私は、それが怖くてたまらなかった。


皆と話をした後、授業が始まった。