初日は「呪い」、二日目は「小野山美子」というように。


DVDとたとえたのは、チャプターごとに区切られていると言いたかったようだ。


八代先生が、「この言葉を言った生徒がいたら、ここまで話をしよう」と決めていれば、先生にとって初対面の生徒でも、次に話す事がわかるというのだ。


毎回全編再生ではなく、特別な言葉でチャプター再生になる。


情報がDVD-ROMで、先生はプレーヤーだと言われて、やっと頭の中で整理する事ができた。


「で? DVDってのはわかったけど、『小野山美子』って誰よ?」


先生と話をした後、屋上に移動した私達。


翔太の話は疲れる……と言わんばかりの表情を浮かべながらも、留美子がたずねた。


「八代先生が味方なら、きっと『カラダ探し』に関係してる人だろうな。でも、先生が、『させている側』だった場合……意味なんてない、ただ適当な言葉を言ってるだけかもしれない」


結局、どちらにしても「小野山美子」の事は調べなければならない。


もしも、その人物を見つける事が出来れば、八代先生が敵か味方か、わかる気がしたから。