「それよりも、僕もこれからやる事がある。ゆっくり話す事はできないみたいだから、『小野山美子』を調べて、『今日』のこの時間に来なさい」


そう言い、八代先生は職員室へと戻っていった。


温室の中を、ドアのガラス越しに少しのぞいただけで。


結局、私には何がどういう事なのかわからない。


「翔太、どういう事なの? 説明してくれない?」


「そうだな……先生が何か知っているという事はわかった。でも、なぜかという部分は、皆も聞いた通りわからない」


つまり、それは何もわかってないって事?


じゃあ、今の話は一体何だったんだろう。


「でも……先生は、どうして俺達が『二日目』だとわかったかって謎は解けたけどね」


それは、重要な事なのだろうか?


まあ、理由は知りたいけれど……。


「謎ってなんだよ? そんなのあんのか?」


高広の質問に、翔太は目を閉じて、少し考えた後、口を開いた。


「わかりやすく言えば……DVDだな」


翔太がまた、結論だけを言った。


DVDだと言った、翔太の説明はこうだった。


先生がどうして「カラダ探し」を知っているかわからない。


でも、「カラダ探し」に関する情報を持っている。


だから、もしも「カラダ探し」をさせられている生徒がいた時に、その情報を教えるため、特別な言葉を会話の中に入れているらしい。