確かに、これ以上、分裂しないように、皆をつなぎ止めようとしてたけど……。


翔太の目には、私がお節介みたいに映っていたのかな?


「悪い、こんな言い方じゃあ、明日香も誤解するよな?」


そう呟き、フウッと溜め息をつく翔太。


誤解……?


翔太の言葉は、そのままとらえても良いくらい、的確に私の行動を示しているのに。


でも、この後の言葉で、誤解していたのは私達の方だったのかもしれないと、考えさせられる事になった。


「誤解ってどういう事? 翔太の言う通りだと思うんだけど」


「そうだろ? そのままの意味で取られるから、誤解されるんだよな」


回りくどい……言葉の本当の意味を理解しろとか言われても、そんなの無理だよ。


翔太は頭が良いのに、他の人の理解力も考えずに、結論だけを言う癖がある。


過程を話してくれないと、わかるはずないのに……。


「俺さ、三日目に、ひどい事を皆に言っただろ? 俺の方が頭がいいとかさ……」


そう言えば……その会話が元で、翔太が「赤い人」に追いかけ回される事になったのだから。


もう、何日目とか……正直わからなくなってきた。


「それなのに俺は、まだカラダをひとつも見つけていないんだ。棺桶に納めるどころか、触りもしていない。なんか、合わせる顔がないじゃないか」