「八代先生は、『カラダ探し』を『呪い』だって言ったよね? それって、一体何の『呪い』なのかな?」


皆、「そんなのわからない」といった表情で私を見ていた。


「カラダ探し」が「呪い」なら、それを解く方法は?


考えれば考える程、新たな疑問が浮かんでくる。


「その八代っつー先生よぉ、信用できるのか? 俺にはわかんねーよ。意外と、『カラダ探し』の関係者かもな」


高広言ったその言葉を、誰も否定する事ができなかった。


そして……あの時間が、間もなく訪れようとしていた。


「そろそろ、遥が来る時間だよね……」


携帯電話を開き、時間を確認する理恵。


「そういやお前ら、今日は遥に何もしないのか? 『昨日』の遥は気持ち悪かったよな。あんな姿で来られると、正直ビビるぜ」


私は、「昨日」遥が落ちた場所に目をやった。


この高さから落ちたのに……振り返ったら、そこに遥がいたのだ。


何をしたところで、遥は言いに来る。


「屋上から落ちても頼みにくるんだからさ、今さら何をしてもダメな気がするんだよね」


私が言おうとした事を、留美子が言ってくれた。


「そうだよなぁ、遥の事は、この際無視するとして、学校に来てない健司の所にも遥は行くのか?」


そう、私もそれが一番気になっている事だ。


もしも、それで「カラダ探し」から解放されるのなら、私も学校を休もうと思う。