「放課後かぁ……なーんか、高広が健司の家に乗り込みそうな気がするんだよねぇ」


そうか、そっちも放ってはおけない。


高広はキレると、何をするかわからないくらい暴れてしまうから。


そうならないように、止める人が必要なのだ。


「じゃあさ、高広を誘って八代先生の所に行けば良いんじゃないかな?」


理恵の言葉に、私と留美子は感嘆の声を上げた。




昼休み。


私達は、高広を屋上に呼び、午前中の事を話していた。


翔太には後で私が話すとして、高広を健司の所に行かさない為に、八代先生が何かを知っているという事を伝えて、興味を示すように。


「その先生が、何かを知ってるってのか? どうして知ってんだ?」


「そんなの知らないっての! だから、それをききたいんじゃない!」


留美子も高広も、思う事はひとつだった。


なぜ、八代先生が「今日の僕」と言ったのか。


それは、私達が「カラダ探し」のせいで、11月9日を繰り返している事を知っているのだ。


なぜ……それを知ってるのだろう?


率直にそう言った、高広の気持ちが良くわかる。